「エッサイにダビデ王が生まれた。ダピデに、ウリヤの妻によってソロモンが生まれ…」(マタイ1:6)
人間世界を、傷つけ苦しめるのはいつも人の罪です。
マタイによる福音書の最初に記されているイエス・キリストの系図。そこにはかつて理想的な王と呼ばれたダビデの深刻な罪の足跡をもしるされています。「ウリヤの妻によって」と。
マタイはそこから目をそらさずに、その系図に記しています。
そんなどうしょうもない人間の罪をご自分において処罰し、ゆるしを宣言し、引き上げ得るお方が、この系図の中、しかも人の肉によらず聖霊によってお生まれになりました。それが神のひとり子イエス・キリストです。
罪からの救い、それはこの救い主のほかにはないことを、この系図は物語っています。
2015年のクリスマスを迎えるこの時にも、私たちの身近で、遠くで、様々なところで、人の罪の発露によって起こる様々な悩みや悲しみ、破壊や殺戮があることを、私たちは知らされています。
罪から起こる様々な悩み…。そこに光と癒しをもたらすキリストの福音に目を向けることができれば幸いです。