地震の後に火が起こった。しかし、火の中にも主はおられなかった。火の後に、静かにささやく声が聞こえた。
(列王記上19:12)
18章において、エリヤは、アハブ王とバアルの預言者たちを退け、三年間の干ばつを終わらせる奇跡をもってエリヤの神こそ神であることを示しました。
その後、アハブの妻、イゼベルはエリヤに対する怒りに燃え、エリヤ殺害を公言します。
それを聞いたエリヤは恐れ直ちに遠くに逃げて隠れていたのです。
圧倒的な勝利したエリヤでしたが、恐れというものに無縁ではありませんでした。
彼の心は、「もう十分です。わたしの命を取ってください」(:4)というほど打ち震えていました。
この19章は、そんな彼に神さまが、くりかえし丁寧に言葉をかけ、また御業を見せ、そして同労者と仲間がいることを示して励まして下さったのです。
「しかし、わたしはイスラエルに七千人を残す。これは皆、バアルにひざまずかず、これに口づけしなかった者である。」(:18)
信仰者として生きるわたしたちにも、励ましが必要です。震える心があるとき、神の言葉を聞くひとときを与えてくださいます。
「静かさにささやく声が聞こえた」という経験からはじまって少しずつ、でも確かに彼は、神由来の励ましを受けとめていく。それがこの19章にはあります。
- 祈り 恵み深い天の父なる神さま。わたしの心はしばしば疲れ切り、自分に向けられる敵意のまえに崩れ去りそうになることがあります。主よ、あなたはそんなわたしに、あなたの励ましと慰めを与えてください。