あなたは誇り高い海を支配し 波が高く起これば、それを静められます。
(詩篇89:10)

「主の慈しみをとこしえにわたしは歌います」で始まる89篇は、おそらくエルサレムの破壊とバビロン捕囚の絶望的な状況を経験する中で歌われたものだと言われています。
状況は最悪、相対する敵は強大、そんなところで、それでも、神の真実と契約を前面に主張し、神さまが慈しみを下さることを歌っています。
あの捕囚は、神に背を向けたイスラエルの民の傲慢の罪のゆえでした。
神に背を向けて人生の破綻を経験する…、そういう経験があるかもしれません。
そこに囚われて終わらないでください。向き直って神さまの真実に目を上げ、この作者のように”神の絶大な力”を賛美することができます。
キリストの十字架は、そんなわたしたちに、神さまの側の真実を示します。憐れみ、いつくしみ、その愛の大きさは明らかにあらわされているのです。
- 祈り 恵みと慈しみに富んでおられる主よ、あなたはわたしの罪過ちのすべてをご存じです。またそれゆえの人生の破綻の経験も知っておられます。どうかそんな時、わたしに気づきを与えてください。キリストの十字架を想うことで、あなたの真実と慈しみの深さ、豊かさを思ってあなたに向き直る者としてください。主よ、わたしを憐れんでください。