イエスが神殿の境内を出て行かれるとき、弟子の一人が言った。「先生、ご覧下さい。なんとすばらしい石、なんとすばらしい建物でしょう。」 イエスは言われた。「これらの大きな建物を見ているのか。一つの石もここで崩されずに他の石の上に残ることはない。」
(マルコによる福音書13:1-2)
イエスさまの時代に、ヘロデ王が建築中であった神殿がありました。未完成ながらすでに立派な外観を見せるその建物は、神のためというよりも、ヘロデのユダヤ人たちの人気とりのための物であったと言われます。
その通り、弟子たちもがその神殿の立派さに目を見張りイエスさまに感動を告げています。
それに対する、今日のイエスさまの意味無碍な言葉に、興ざめする人もいたかもしれません。
ただ本来「神殿」が本当に意味しなければならないのは、神さまの栄光であり、民の心からの畏敬です。
イエスさまは、見た目に心を奪われない霊的な真実を語ることを大切にしておられました。
「…天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」(マルコ13:31)
わたしたちのこの時代、そして周囲には、とても魅力的なものがたくさんある中、わたしたちはイエスさまの言葉に耳を傾け、見極める目をいただくことが大切だとわかります。
- 祈り 主よ、わたしの心をあなたの御言葉をもってきよいものとしてください。何が一番大切なもので、真実かを見極める目と心を与えてください。